方法論・考え方

「占星術は科学だ!?」ってどういうことなんだろう

占星術の二大潮流~あなたは エンタメ系? それとも シリアス系?

の続きです。

私の師匠・KNラオは

2003年に最高裁判所で占星術を守る側に立って証言し
占星術は大学で教授するに値する
という判決を勝ち取りました。

そしてそのときに最高裁判所に提出した証拠資料を本にまとめました。

それが

「JYOTISHA the super-science」

という本(↓)です。

タイトルを訳すと

「占星術はスーパーサイエンスである」

です。

 

そう、

わたしの師匠は、占星術はサイエンスであると、
しかもスーパーと形容できるほどのサイエンスである
と主張しているのです。

では

占星術がサイエンスであるとはどういうことでしょうか?

科学であるためにはいくつかの条件がありますが

それは次のようなものであろうかと思われます。

①法則性
②再現性
③普遍性

①法則性: ルールが存在する

インド占星術の場合、数千年前からルールが体系化されていて、それらは古典のなかにきっちり著されています。
その古色蒼然としたルールを解読し、現代の文脈に読み替え、現実問題にあてはめてみると、きちんと使えてしまうのです。
そういう作業をKNラオやそのチームは、30年近く行ってきています。
わたしはそれを、6年近くかけて先生達から直接学んできました。

②再現性: 多くの事例で使える

ルールが多くのケースで使え、それが検証され得るということです。
ある特殊ケースでしか使えないのではなくて、多くのケースで使えるということ。

③普遍性: 時空間を越えて使える

②の再現性と共通する性質ですが、国や時代を超えて使えるという点ですね。
インドでだけ使えるのでなく、アメリカやロシア、日本、ヨーロッパにおいても使える。
数千年前に使えただけでなく、現代においても使えて、おそらく将来においても使えるということですね。

あともうひとつ

あんがい重要なんだけど見逃されやすい点は、

反証可能性

占星術は絶対ではない、反証可能なんだ
というスタンスです。

これは④の普遍性と一見矛盾しそうですけど

④を目指しながらも、
常に発展や修正の余地が残っている

無誤謬ではないということ。

ここ、結構重要かなと思います。

「間違っているかも知れない」
という前提の上で反論を受け入れる謙虚さ
場合によっては忸怩のようなもの。

そういう自己否定を前提としながら
場合によってはそれを受け入れ、
それにもめげずに自己否定を繰り返していく

そういうなかで
科学はようやく「正気」を保ち得るし
発展していくこともできるわけです。

そういう認識というか覚悟のようなものが
もし占星術が科学であると主張するのであれば、

占星術に携わる者のなかにあるのが当然

だと思われるんだよね。

しかし残念ながら そういうところは、
弱いのかなと思います。

たとえば

鑑定の現場や記事のなかで放言される断定調のことばの数々

これは

反論反証をそもそも受け入れない姿勢です。

しかし

言い切り断定
セールス現場において必要な
セールストーク(言い切りトーク)
だったりします。
(わたしは使いませんけど・・・)

これを使わなければ
商品(とくに高額商品)は売れません。

だから
使わないわけにはいかない。

だから
やっぱり占星術は怪しく見える。

やっぱり占星術はエンタメの一分野の地位に甘んじるしかない。

そういう状況が、今後当分のあいだ続くんだろうなぁ
と思うんだよね。

ジョーティシュ・サンクチュアリー │ ヴリンダーヴァン
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