前回の続きです。
インド神話には、
占星術のヒントになるような記述がたくさんあります。
インド占星術を学んでいて楽しいのは、
神話の世界と占星術がクロスオーバーし
しかも
それが現代の文脈でも使えてしまう
という不思議です。
過去が現在とつながっているという感覚は
現在が未来にもつながるという仮想に
リアリティーを与えてくれます。
歴史から未来が見えてくるように
古典から占星術を通して
未来を見ることができるのです。
では、前回の続きです(↓)。
出典
記事:”Ingredients of Journalistic Career” Journal of Astrology, July-August 2018, pp40-51.
著者:Deepak Bisaria
古典
ティッテイリヤ・サンヒター(तैत्तिरीय संहिता)には
興味深い問答が記されています。
「だれが単独で移動するのだ?」
「だれが何度も何度も再生を繰り返すのだ?」
それにティッティリヤは答えます。
「太陽が単独で移動します」
「月が再生を繰り返します」
『マハーバーラタ』のヤクシャ・プラシュナでは、
ヤクシャ(यक्ष)がユディシュトラ(युधिष्ठिर)に問いかけます。
「風より速く動くものはなんだ?」
「草より多いものはなんだ?」
ユディシュトラは答えます。
「思考です。思考は早さにおいて風に優り、数において草に優ります」
月は動きながらアイディアを生み続けます。
月は、
星座を変えるたびに、
ナクシャトラを変えるたびに、
そしてチャランを変えるたびに、
新しいアイディアを生み続けます。
そして太陽や他の天体と絡むと、
さらに大きな変化をもたらします。
3室は執筆のハウスです。
5室はメンタルの傾向を表します。
そして8室は隠れた才能のハウスです。
作家、詩人、画家、歌手、俳優などの傑出した人物は
8室やその支配星が、
1室、5室、9室、3室と絡んでいることが多いことに
わたしは気づきました。
そういう人たちの木星も傑出しています。
木星は知識を表します。
ジャーナリストにとって、知識は必須です。
メディアは、ある意味で恐れられています。
誤解を恐れずに言えば、
警察はメディアのプレッシャーがなければ動かないし、
裁判の判決もメディアの影響下にあるといえるほどです。
(つづく)
※著作物から要約・引用するにあたり、わたしはラオ先生との間で契約を交わしております。