『ラオ先生が書いたインド占星術の教科書~ダブル・トランジットが明かすキャリアの浮き沈み』
12月中に出版すべく編集作業を進めています。
このモノグラフの最後の章に占星術と科学に関する覚え書きのようなものを書きました。インドの占星術の伝統を支え、そして占星術を信じる者として、統計的な手法を用い、深いリサーチを行い、そして教室のなかで占星術を使って証明してきたことがあります。それは、占星術は自然科学としてのあらゆる要素を備えながらも、ひとつだけ自然科学と大きく違うところがあり、それは、アストラル・レベルにおける因果律の結果を再現可能な方法で見せることができるという点です。長年尊敬を集めてきた高齢なインドの占星術家は、占星術が科学であるだけでなく、科学を超える存在であることを、わざわざ証明する必要にせまられることがありませんでした。多様な分野に生きる人々について行ったプレディクションが高い確率で的中するという事実だけでじゅうぶんでした。それだけでなく、占星術が、高度に発達し、様々な知識を総合し、礼拝されるに値する神聖な知識をも包含する知識体系であり、高い知性と高いモラルを備えた人々にしか明かされてこなかったことを、かれらは理解していました。本物の教えを探求する過程でかれらはしばしば絶望の縁に立たされてきました。高い知性と高いモラルのコンビネーションの存在が占星術家に必須とされるのは、インドにおいてのみ通用する条件です。もっと言えば、それはヒンドゥー教においてのみ通用する条件であり、その条件は希にしか満たされません。高い知性の人を探すのはそうむずかしくありません。しかし高いモラルの人を探すのはそう簡単ではありません。そういう人はむしろ少数派です。そして知性もモラルも高い人を探すのは、さらにむずかしくなります。しかし知性もモラルも高い人は、占星術を学ぶ気にあまりならないでしょう。このようにして、貴重なグル=シッシャ・パランパラー(師資相承の伝統/गुरु शिष्य परंपरा)は、すこしずつ薄まり、解体し、いまでは完全に消滅してしまいました。人々はより多くのものを欲しがり、それにつれて社会がより複雑になり、人生の不確実性も増してきました。 その結果、恐怖症、神経症、人格障害、モラルの崩壊、刑法違反の病理に冒されるのは必然であり、それは自然なカタルシスなのです。しかしこれらの症状に対する処方は、多くは心理療法ですが、ときには医療による治療でさえ、必ずしもうまくいっていません。治療にもまして必要なのは、ガイダンスなのです。賢明な方向付け、カウンセリングです。そしてもちろん寄り添うことも大切です。歴史的に占星術家がその役割を担ってきました。 相談者を怖がらせるしか能のない占星術家も生き残ってこれましたし、これからもずっと生き残っていくことでしょう。占星術への批判は主にこの部分に集中します。そう、占い師によるはったりや脅しです。それは、商売として占星術を選んだ人たちの常套手段になってしまいました。今日の商業占星術家の占星術の知識は、断片的かつ表面的です。皮相浅薄な知識しか持ち合わせない占星術家は、やたらに処方を乱発します。もうすこし知識が増えてくると、症状ごとに内容を変えて処方するすべを覚えます。一方、経験豊富で賢く老齢な占星術家は、正確なプレディクションを行い、高輝な倫理観と自身が育まれてきた背景──それを育む環境はすでに失われて久しいですが──にもとづいたカウンセリングを行います。 占星術の知識は、無能な作家が書いた、間違いだらけの、安っぽい本を通して一気に拡散します。さらにねじ曲がって注釈された古典籍の翻訳本が、それに拍車をかけます。そうやって世界中で占星術家の数が拡大していきますが、それは占星術にとってむしろ脅威でしかありません。それはだれもコントロールできません。不確実性の増大にともない、占星術家の数は幾何級数的に拡大しています。 それは新たな問題を生んでいます。 (つづく)
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