ふつうのかたちの結婚を望むことのできない年齢に達した独身女性について扱った書籍からエッセンスを紹介しています。
出典
著書:『Single Women and Astrology』
著者: Sarla Prasad, Shrirama Mishra, Shalini Dhasmana, Draupadi Rai
指導・監修: K.N.Rao
未婚女性と8室:パラメータ(by ドゥローパディ・ラーイ)
女性のラジャス的な性質やタマス的な性質は、それぞれ金星と火星によって表されます。
これらの惑星は欲望をかき立て世界を活性化させます。
したがって金星と火星の役割は重要です。
インドの社会では、女性の幸せと繁栄はもっぱら配偶者のソーバッガ(सौभग、運)に依存していました。
女性のソーバッガは8室を見て判断することができます。
8室に吉星が在住し、吉星がアスペクトしているなら、女性は幸せです。
それは、品行方正な振る舞い、賢明な判断、潔癖な性格として現れます。
それは、好ましい状態の8室の結果です。
反対に凶星が8室に絡むと、女性は他者に依存し困窮し、不幸になります。
贅沢三昧な生活、放逸な生活、不労所得、秘密の収入も、8室とその在住星から見ることができます。
女性のホロスコープを多角的に検証した結果、8室が傷ついていると結婚に障害をもたらすことがわかってきました。
8室はホロスコープの吉凶を表します。
慣習・伝統、謙虚さ、威厳は、8室に現れます。
8室は、出生図(D1)、ナヴァーンシャ(D9)、トリムシャーンシャ(30)それぞれにおいて、ラグナ、月、金星から見て調べます。
・ラグナから見た8室:
物質的な繁栄、寿命、健康、家族との関係、運不運は、ラグナから見た8室をもとに判断できます。
・月から見た8室:
月から見た8室及びその支配星が傷ついていると、心的な緊張、葛藤、結婚にまつわる思考をもたらします。
孤独を好んだり、独身のままでいたがる指向性は、月から見た8室から読み取ります。
・金星から見た8室:
もし金星から見た8室の支配星が、金星と同じ度数なら、未婚のままで過ごす可能性があります。
結婚願望が欠落し、潔癖で独身のまま禁欲の人生を送る傾向があります。
∮8室の状態と未婚のパターン
もし金星が凶星に傷つけられているなら、性病、不名誉、恥辱を味わいます。
D1、D9、D30で8室が傷ついているなら、人知れず孤独な人生を送るでしょう。
もし8室及びその支配星が傷つき、さらに11室及びその支配星と絡んでいるなら、上昇志向が強すぎて、結婚を犠牲にしてでも目的を達成しようとします。あまりにも野心的なため、なにを達成してもけっして満足することがありません。お金をさらに求めて、慣習やしきたりを平気で踏みにじります。たとえば、祖先伝来の遺産を相続するために独身で通そうとさえします。なんのためらいもなく、ありとあらゆる手段に訴えて、お金を手にしようとします。
貧困の理由で独身を通す人もいます。もしラグナ・ロードが8室に在住し、8室の支配星がラグナで2室の支配星とコンジャンクトしているのは、貧困のコンビネーションです。さらにもし7室の支配星がコンバスト、減衰、あるいは傷ついているなら、貧困が原因で結婚ができません。
∮身体的な問題や健康問題による未婚
もし女性のラグナ・ロード、7室の支配星、8室の支配星の度数が同じあるいはコンジャンクトしているなら、なにか病気に罹っている可能性があります。
もし太陽と月に土星がアスペクトし、なおかつどちらかが8室を支配しているなら、心身の欠陥が原因で嫁ぐことができない可能性があります。
現代人はより快楽的な生活を指向するようになりました。女性は、モデルのように美しくちやほやされたいといい、そして独身のままで過ごそうとします。なかにはお金のために貞操を売ることさえ躊躇しません。より貪欲になり、お金と肉欲の快楽を指向するライフスタイルが広がり、家族から離れて独身生活を謳歌する女性が増えてきました。
(つづく)
※著作物から要約・引用するにあたり、わたしはラオ先生との間で契約を交わしております。