テクニック

3室(8)事例7:ラオが最も尊敬していた占星術家・DVスバー・ラオ

出典

記事:”The third lord/third house” Journal of Astrology, January-March 2003, pp9-26.
著者:K.N.Rao

事例7 D.V.スバー・ラオ

2002年10月の雑誌に、D.V.スバー・ラオに関する記事を投稿したことがあります。

スバー・ラオは、3室を支配する土星期に占星術のスキルを磨きました。

土星は、木星が支配する4室に在住し、さらに木星にアスペクトされています。

ナヴァーンシャ(D9)では、土星は10室で定座にあります。

 

3室を支配する土星期、スバー・ラオは就職し、結婚し、子供を授かりました。

 

スバー・ラオは、

公務員としての人生をまっとうし、

55歳で退官しましたが、

その間、占星術に熱中していました。

 

3室を支配する惑星のダシャーのとき、

スバー・ラオは2つの主要な予言テクニックを習得しました。

 

そのひとつは、

ナーディー占星術を用いた時刻修正のテクニックでした。

 

これまでに、わたしは何度も繰り返し述べてきましたが、

スバー・ラオほど正確に時刻修正をする占星術家を他に知りません。

 

スバー・ラオが修正したホロスコープについては、

わたしはレベル5(プラーナダシャー)まで

自信を持ってダシャーを使うことができました。

 

たとえば

インディラ・ガンディー親子とアルン・ネルーが共謀して1984年に失脚させたNTラーマラオが、

再び政界に復活するのをわたしは予言して的中させたことがあります。

 

そのとき、

スバー・ラオが修正したホロスコープを用いたのですが、

政界に復活した日付まで正確に言いあてることができました。

われながら驚嘆したのを憶えています。

 

スバー・ラオが

アシュタカヴァルガのテクニックを習得したのも

3室支配の土星期でした。

 

スバー・ラオは、

アシュタカヴァルガを用いて

たくさん予言を的中させていました。

 

スバー・ラオは多くの記事を書きましたが、

ナヴァーンシャを除く分割図について言及することはありませんでした。

 

しかし

わたしは、スバー・ラオが

他の分割図もたくさん用いていたのを知っていました。

 

そして

分割図はどれも正確でした。

精度の高い時刻修正ができたことがその証(あかし)でした。

 

スバー・ラオの年代だと、

とりわけ伝統にうるさい南インドだと、

ただでさえ伝統的な占星術はさらに保守色が強くなります。

 

しかしスバー・ラオは

伝統的なコンビネーションを

適宜、妥当に解釈して予言に役立てていました。

 

たとえば、

一般にシャカタ・ヨーガとして知られるコンビネーションを

ムクタ・ヨーガとして解釈を180度転換させて

みごとに栄光と達成の未来を言いあてたこともあります。

 

スバー・ラオは、わたしがもっとも尊敬する占星術家のひとりでした。

スバー・ラオは、占星術を科学として厳密に扱い、ごまかしたり手を抜くことは決してありませんでした。

そして、ラーマンのアヤナーンシャをけっして受け入れませんでした。

 

(つづく)

※著作物から要約・引用するにあたり、わたしはラオ先生との間で契約を交わしております。

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