現代ほど、趣味、芸能、スポーツが人々の関心の的になっている時代はありません。
テレビや雑誌、新聞などのあらゆるメディアは、連日これらの情報を中心に報じています。
それは、人々がこれらについて最大の関心を示し、
それらの情報を見聞きして一喜一憂し、喜怒哀楽を感じ、
生きているという実感を得ているからなのでしょう。
これらエンタメを扱うハウスは3室です。
今回から3室について”Journal of Astrology”(JOA)の記事を一部翻訳・紹介しましょう。
出典
記事:”The third lord/third house” Journal of Astrology, January-March 2003, pp9-26.
著者:K.N.Rao

3室:
現代において3室の役割は益々重要になっています。
歴史上の偉人よりもセレブがもてはやされる時代です。
現代では、セレブやスポーツ選手が現代史の主役を演じています。
中世、その役割は戦国武将が演じていました。
『ブリハット・パーラーシャラ・ホーラー・シャーストラ』から3室の象意を引用しましょう。
①兄弟
②使用人
③説法
④武勇
⑤外国旅行
⑥両親の寿命/死
これらは、人間関係、信仰・精神性、勇気ある行為、両親、旅行などに分類されます。
カーリダーサの『ウッタラ・カーラムリタ』によると、
兄弟、短期旅行、速記、手紙、スポーツ、芸術の才能、代理店です。
・性質
勇気、精神不安、タレント、悲しみをもたらす、夢、武勇、好ましい性質、教育、余暇、趣味、個人的な宗教義務の遂行
・身体
足、耳、喉、力、強さ、身体の成長、手の親指と人差し指の間、祖先にとって神聖なもの、良家の生まれ
・物質
道、清い食事を摂ること、遺産分与、装飾品、利益、利得、使用人、家政婦、友人、親族、小さくて良質の乗り物
・関係性
兄弟、放浪
3室の支配星がPACで絡む他の惑星のロードシップ(どのハウスを支配するか)、性質などから、
その人の3室に関わる行為の性質を理解するヒントが得られます。
そして、
その行為の性質とタイミングについては、3室に絡む惑星のダシャーから知ることができます。
たとえば、
スピリチュアルな人が行う説法については、3室やその支配星から判断できます。
同様に、中世における武将の武勇も、3室やその支配星から判断できます。
現代では、学生の課外授業は、3室やその支配星から判断できます。
成人の場合、芸術活動やスポーツ、執筆などの行為は、3室やその支配星から見ることができます。
聖仙サティヤチャリヤは3室をプラティバー(प्रतिभा)のハウスと定義しています。
プラティバーの意味は、タレントです。
それは、執筆や踊り、武術などが該当します。
ヴァラーハミヒラの『ブリハット・ジャータカ』のラージャヨーガの章からは、
歴史上の藩王らの残忍な振る舞いについて理解する際の手がかりを得ることができます。
これらのヨーガのエッセンスは、惑星、とりわけ高揚する凶星、ラグナや10室に関するダシャーに絡んでいます。
(つづく)
※著作物から要約・引用するにあたり、わたしはラオ先生との間で契約を交わしております。