今回の海外渡航は、メディカル・ツアーです。
最近、日本でも中国などの新興国からのメディカル・ツアーが多くなりましたね。
出典
記事:”Planets Take Tem Across the Sea -III” Journal of Astrology, January-March 2002, pp28-29.
著者:K.N.Rao & Minakshi Raut
事例
少年のホロスコープに関する質問は二つでした。
- この少年は外国で治療を受けるべきか?
- 手術をすることになるか?
ダシャーはケートゥ/木星期でした。
∮既往歴:
1975年腎臓に異常が見つかりました。
簡単な手術をしたあと担当医は、ロンドンで高度な治療を受けるようにと助言しました。
そのとき、水星/土星期でした。
水星は6室の支配星と10室でコンジャンクトしています。
土星は12室を支配し、11室でケートゥとコンジャンクトしています。
∮ダシャーンシャ(D10)
ダシャーンシャ(D10)では、12室を支配する土星がラグナ・ロードの木星と12室でコンジャンクトし、水星にアスペクトされています。
マハーダシャーとアンタルダシャーの支配星はいずれも6室と12室の軸にあります。
遠いところ(12)で治療(6)を受けるというコンビネーションです。
1979年、できればアメリカで大至急治療が必要だと診断されました。
そして上記の質問がわたしたちに向けられました。
∮分析
木星は12室でムリチュ・バーグのポイントにあって傷ついています。
外国渡航を表しています。
12室を支配する土星とコンジャンクトするケートゥがそれを再確認しています。
しかしホロスコープを検討した結果、手術する必要は認められませんでした。
手術をするかどうかを決断するとき、火星のトランジットが鍵となります。
二度の診断のあと、少年は父親に連れられてインドに帰国しました。
いずれの診断も一日当たり10万ルピーを要しました。
アメリカの文化なのでしょうが、医師は診断書に明記するのは拒否しましたが口頭でこう言いました。
「透析なしでどれだけ長生きできるかは疑わしく、せいぜい半年もてばいいだろう」
けれどもわたしたちの分析結果は、次の通りでした。
6室の支配星か8室の在住星のとき、もしそれがヨーガカーラカでなければ、透析が必要となるでしょう。
そしてそれは、金星/太陽期の1986年あたりだろう。
少年は1985年から1986年のあと、6年間にわたって透析を受け続けました。
それは、アメリカの医師の診断、つまりその後の半年間ではありませんでした。
金星/金星期や金星/太陽期ではなく、なぜ金星/太陽期だったのか?
それについては、ここでは書きません。
しかし私たちの予言はおおまかに的中していました。
(つづく)
※著作物から要約・引用するにあたり、わたしはラオ先生との間で契約を交わしております。