外国に長年住んでいる方の鑑定でよく聞かれる質問は、「いずれ日本に帰ることになるかどうか?」です。
今回のテーマは、そういう質問に答えるときに役立つでしょう。
出典
記事:”Settlement Abraod — Snap Shot Prediction” Journal of Astrology, January-March 1998, pp84-89.
著者:M.S.Mehta
著者の故MS.メータ先生は外交官だった経歴から同僚のホロスコープを多く収集し、海外勤務のパラーメータを整理・検証しました。
その結果は、『Planets and Foreign Travels』に結実しました。
わたしは2008年春、メータ先生から5日間の個人レッスンを受けました。
そしてBVBに留学する決心をしました。
パラメータ
海外移住する人のホロスコープに多く見られる特徴は以下の通りです。
- ラグナから見た4室及びその支配星が傷ついている。
- ラーフとケートゥが4室及びその支配星と絡んでいる。
- 母国を離れて外国に移住する人のホロスコープでは、4室やその支配星が傷ついている、あるいはその支配星が6室、8室、12室のいずれかに在住する傾向があります。
- ラーフとケートゥが絡むと海外移住の傾向はさらに強くなります。
- 上記について月から見て検討する。
- 上記についてパダ・ラグナから見て検討する。
事例1
インド人男性のホロスコープです。
インドの大学で工学部に入学し、中途退学してアメリカに留学。
アメリカの有名大学の工学部を卒業した後、MBAを取得しました。
かれはアメリカ人女性と結婚し、アメリカに定住することにしました。
DOB: 1947/11/19
POB: Jullundhar
PL:パダ・ラグナ
∮4室
4室には土星が在住し、12室を支配する木星にアスペクトされています。
4室の支配星は土星にアスペクトされています。
∮月から見た4室
月から見た4室にはラーフが在住しています。
∮ナヴァーンシャの4室
ナヴァーンシャ(D9)でも4室は太陽と火星によって傷ついています。
4室の支配星はラーフ/ケートゥ軸にあります。
∮パダ・ラグナから見る
パダ・ラグナ(PL)から見た12室は蠍座です。
蠍座の支配星はラーフにアスペクト*されています。
*著者メータ先生はラーフとケートゥのアスペクトを採用しています。しかしラオ先生はラーフとケートゥのアスペクトを採用していません。同じバールティーヤ・ヴィディヤー・バヴァンで教えていても、教官それぞれ考え方に違いがあったりして、生徒はときどき混乱します。なので、どの先生からどのサブジェクトを学んだかは、結構重要だったりします。
(つづく)
※著作物から要約・引用するにあたり、わたしはラオ先生との間で契約を交わしております。