今回から家を持つコンビネーションを紹介しましょう。
まずは関連するコンビネーションを古典から紹介します。
出展
雑誌:“Owing a House – An Astrological Study” Journal of Astrology, July-September 1999, pp.275-288
著者:M.S.Mehta (I.F.S. Retd.)
古典
以下の古典から建物に関する記述を引用しましょう。
『ブリハット・パーラーシャラ・ホーラー・シャーストラ』(बृहत्पाराशर होरा शास्त्र)、
『サルヴァールタ・チンターマニ』(सर्वाथ चिन्तामणि)、
『ジャータカ・タットワ』(जातक तत्त्व)、
『ジェイミニ・ウパデーシュ』(जैमिनि उपदेश)
『ブリハット・パーラーシャラ・ホーラー・シャーストラ』
4室の支配星がケーンドラ/トリコーナに在住する。
『サルヴァールタ・チンターマニ』
- 9室と吉星が3室に在住すること。
- 10室の支配星が絡んでくると多層階になる。
- 4室の支配星のナヴァーンシャ(D9)のディスポジターがケーンドラに在住する。
- 不動産と建物のカーラカである火星の配置も重要です。
『ジャータカ・タットワ』
- 月と金星が4室に在住すると多層階の建物に住む。
- 惑星が4室で高揚しているなら多層階の建物に住む。
- ケートゥと火星は煉瓦造の建物。
- 木星なら木造の建物。
- 太陽なら草でできた(茅葺きの)建物。
- 9室の支配星がケーンドラ、4室の支配星が自室、高揚、友好の星位にある、あるいは高揚する惑星が4室に在住するなら、美しい家に住む。
- 吉星が3室に在住し、4室の支配星、ナヴァーンシャの4室の支配星が強いなら、堀で囲まれた多層階の建物に住む。
- 4室の支配星と10室の支配星が月と土星とコンジャンクトするなら、最もお気に入りの家に住む。
- ラグナ・ロードと4室の支配星が4室に在住するなら、とうぜん家を得る。
- 4室の支配星が10室に、10室の支配星が4室で強い火星とコンジャンクトするなら、多くの不動産に恵まれる。
- 4室の支配星と10室の支配星が強くて互いに友好なら、広大な敷地の不動産を得る。
- 4室の支配星が自室にあるか、あるいは3室、6室、10室、11室(つまりウパチャヤ・ハウス)に在住し、吉星にアスペクトされているなら、多くの不動産に恵まれる。
不動産に関する有名なヨーガ
- ヴィチトラ・ショーダ・プラカーラ・ヨーガ (विचित्र शोध प्रकार योग):4室の支配星と10室の支配星が土星と火星とコンジャンクトしている。多くの邸宅を所有する。これら4つの惑星がそろうのは希である。
- ウッタム・グリハ・ヨーガ (उत्तम गृह):4室の支配星がケーンドラかトリコーナで吉星とコンジャンクトしている。もしラグナロードが強くない場合は月から見る。
『ジェイミニ・ウパデーシュ』
カーラカーンシャ・ラグナ*から見た4室に絡む惑星のよってどのような家に住むかがわかります。
- 月と金星なら、宮殿のような邸宅に住む。
- 太陽なら、草でできた家に住む。
- 水星なら、商業施設に住む。水星のアスペクトは調度品に恵まれていることも表す。
- 土星とラーフなら、石造の家に住む。
- 火星とケートゥでも、石造の家に住む
- 木星なら、木造の家に住む。
*カーラカーンシャ・ラグナ(कारकांश लग्न):ラーフとケートゥを除く7惑星のうち最も度数の高い惑星をアートマカーラカ(आत्मकारक)といいますが、ナヴァーンシャ(D9、9分割図)においてアートマカーラカが在住する星座をラーシ・チャート(D1)上でカーラカーンシャ・ラグナと呼び、ラグナ(アセンダント)のひとつとして扱います。(清水)
(つづき)
※著作物から要約・引用するにあたり、わたしはラオ先生との間で契約を交わしております。